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気ままに語ります。SQやコミックス、その他もろもろ発売日当日にネタバレしたりしてますのでご注意ください。
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真田のバースデーです。おめでとー!

うちのサイトは赤柳であり真幸なんですが幸村が蓮二さん大好きすぎてイマイチ真幸にならないんですけども、真田のバースデーくらいは真幸で!と思ってちまちまSSを書いてたんですがやっぱりあんまり真幸にはなりませんでした。
もうちょっとこう、あるだろう、真幸らしいのが!と思うんですがどうしても赤柳2人を絡めようとするので真幸っぽくなりません。
赤柳好きすぎるのがいけないのか。

ウィルス用心のためにブログにSSをアップします。
追記からどうぞー。ウィルスが沈静化したらテキストページにアップし直します。
が、そういえばタイトルつけてないな(笑)


拍手ありがとうございます!





真田バースデーSS





「真田、ホウキがないよ?」
一番端の、掃除用具入れになっているロッカーをのぞきながら幸村が尋ねた。
「赤也と丸井が遊んでいて壊したままだ」
「えー?1本しかなかったっけ?」
「2本とも壊したのだ」
「ああそう。ブン太!赤也!お前たち、グラウンド30周しておいで」
えー!とブーイングが出たが幸村に睨まれるのではなく微笑まれて2人はしぶしぶとグラウンドに駆けて行った。
「蓮二、ホウキを買う予算は?」
「余計な出費は避けたかったんだが仕方ないな」
会計ノートを開いて柳がやれやれと肩をすくめると真田が顔を上げて言った。
「ホウキなら家にあるぞ。別に新品でなくてもいいだろう」
明日持ってくる、と言って真田は俯いた。
「そんなことしたらお家の方が困るんじゃないの?」
「構わん」
構わんて。幸村と柳が顔を見合わせた。いやいやお前が良くてもね?と言いたい雰囲気を察したのか、真田は顔を上げないままそろそろ替え時だと言っていたと付け加えた。
「しばらくはそれで持つだろう。部費に余裕が出てから買えばいい」
「ご家族が困らないならいいけどさ」
ロッカーを閉めながら幸村が呟く。ホウキがないなら掃除はお預けだ。せめてゴミを捨ててこようとゴミ箱へ視線を投げた。
「真田、ゴミ袋ってどこにあったっけ?」
ロッカーにはホウキとちり取り、モップとぞうきんはあったがゴミ袋がなかった。
「……知らん。掃除用具一式はそこに入れてなかったか」
真田は柳に確認するように尋ねた。
「そのはずだが。たしかまだ残っていたと思うが……」
「でもないよ?」
「先週の掃除当番は誰だ?」
「赤也だな」
その時走りに出て行った赤也が戻ってきた。丸井はどうしたと聞くと走り終えたからそのまま帰ったらしい。だが30周といったのにずいぶん早い。絶対20周もしてないなと思ったがとりあえずゴミ袋だ。
「赤也、ゴミ袋をどこにやったんだい」
「ゴミ袋?知らないっすよー」
あちー、と赤也は自分のロッカーからタオルを取った。その拍子にあまり片づけられていないロッカーから何かが転がり落ちてきた。
「あ」
透明の袋の束。
「これは何かな?」
「あれ?」
ゴミ袋がどうして赤也のロッカーから出てくるのか。すいませんと赤也が謝る。
間違えて自分のロッカーに入れてしまったのだろうが今日まで気付かないでいられる赤也のロッカーの中身はどうなっているのか。
個人のロッカーの掃除までは面倒見る気のない幸村は赤也からゴミ袋を取り上げて幸村はゴミを袋に移した。
「真田、日誌はもう書き終わる?」
「ああ。もう終わる」
日誌?部誌じゃなく?赤也が目で柳に問いかけると弦一郎は今日、日直だったんだと答えた。
幸村がゴミを捨てに部室を出ると、日誌を書き終えた真田がペンを机に置いた。
開いたままの日誌を睨みつけているのは誤字脱字がないかを確認しているのだろう。
「柳先輩、着替え終わったっすー」
「ああ、では帰ろうか」
柳が部室に残っていたのは赤也を待っていたからだ。赤也が走りに行かされなければもっと早くに部室を出ていたのだが、結果としていいタイミングだったかもしれない。
誤字脱字のチェックを終えて椅子から立ち上がった真田に柳が声をかけた。
「職員室に返しに行くのか?」
「ああ。遅くなってしまった」
「精市が戻ってきてからにしろ」
「なに?」
なぜ?と真田の目が問うている。やれやれと嘆息しながら柳は言った。
「精市はお前を待っていたんだぞ」
「俺を?掃除当番だからだろう?」
「今日の掃除当番は仁王先輩っすよ」
「なんだと?」
そこで真田ははじめて壁に貼ってある当番表に目を向けた。
確かに今日の日付に書かれてある名前は仁王だ。
「あいつめ、掃除をさぼりおったか!」
「違う、精市が仁王に当番を代わるように頼んだんだ」
交代したのならば仁王を怒る理由はない。そしてそれならばやはり幸村の居残りの理由は掃除当番なのではないか。
「……掃除の邪魔をしてしまったか?」
まったく見当違いのことを言う真田に柳は大きな溜息を吐く。
「当番と言いつつほとんど掃除などしてないだろう。そうではなくてとにかく精市が戻るまでお前はここを動くな」
「しかし日誌を早く戻さねば」
真面目なのもいいが度を超すとただの堅物だ。
「精市を置いて行く気か?」
「置いて行くとかではなくただ職員室に行くだけだ。何なのだ、一体」
「あまり鈍感でいると精市が怒るぞ。今日は何日だ、弦一郎」
「21日だが?」
「21日は何の日だ」
「何……?」
今日は何かある日だっただろうか。ゴールデンウィークと称される大型連休はもう過ぎたし、後はいたって普通の日だ。
「分からん」
「……まったく」
まさか自分の誕生日を忘れているとはな。
柳が言って、ようやく真田は思い出した。
「……ああ、そうか」
「つまり精市は今日が誕生日のお前を待っていたというわけだ。今日で15歳という信じがたい事実を祝いたいそうだぞ」
幸村の素直でない言いように笑う柳に真田はやや憮然としながらそうかと頷いた。
「そういうわけだ。日誌は俺が返してこよう。行こうか、赤也」
「うっす!」
真田の手から日誌を取ると柳と赤也は部室を出ようとして振り返った。
「精市より先に言うのも気が引けるが、誕生日おめでとう、弦一郎」
「おめでとうっす!副部長」
2人はまだ憮然としている――そういう表情しかできないのだろう真田を部室に残して出て行った。
真田は静まり返った部室で手持無沙汰になり、幸村を待つのはいいが、もし柳の勘違いでまだ残ってたの?とか聞かれたら立場がないではないかという考えが頭を廻った。日誌は柳が持って行ってしまったし、部誌はすでに柳が書き終えてしまっていたし、さてどうするか。
しかしそんな万が一にそなえての言い訳も、急いで戻ってきた幸村が見せた真田がまだ部室にいたことへの安心した表情で消え失せてしまったのだった。







真田、ハッピーバースデー!
15歳の誕生日だと本当なら幸村は入院中なんですが、16歳の誕生日だと赤也が出てこないし(赤柳サイトだから赤也をちょっとでも出したい)、14歳の誕生日なんてそんな!15歳でも違和感あるのに!ということで幸村、学校にいます。
すみません!
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