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気ままに語ります。SQやコミックス、その他もろもろ発売日当日にネタバレしたりしてますのでご注意ください。
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「ご機嫌っすね」
携帯でメールを打っている柳に切原が面白くなさそうに言った。
「顔、笑ってる。誰からっすか、メール」
聞きながら大方、幸村か真田だろうと思う。しかし柳は首を横に振った。
「じゃあ青学のメガネっすか!」
「はずれだ」
幸村と真田でなければ、と関東大会を経て交友が復活したという幼馴染が相手か、と思ったらそれも違った。
「じゃあ誰っすか?」
柳生あたりだろうか。柳は笑ってそれも否定した。
「これは精市の妹だ」
「……妹ぉ!?」
素っ頓狂な声を上げてしまったのはまったく予想外の相手だったからだ。
というか切原は幸村に妹がいることは知っていたが、実際に見たことはなかった。
「なんでまた、部長の妹とメール……」
「最近携帯を持つようになったと言っていたからアドレス交換したんだ」
「へえ……」
いったん納得したものの、すぐにん?と首を傾げた。
「部長の妹っていくつっすか」
「小学校3年生だな」
「なんだ、わりと年離れてるんっすね」
「そうだな。可愛い子だぞ」
携帯で文字を打ちながら柳が精市にそっくりだ、と言った。
「そっくり……顔が?」
顔ならばまあ、可愛い部類に入るだろう。幸村部長は顔だけでいえば中世的な容貌で、本人の前では口が裂けても言えないが女顔だ。
「顔も似ているが性格もな。あの兄にしてこの妹ありといったところだ」
「……そっすか」
「赤也は見たことなかったか?」
「ないっす」
「じゃあ今度……」
「いいっす。遠慮するっす」
なぜ?と柳が不思議がったが切原としては幸村が2人いるようなところは極力避けたい。今の柳の様子から見ても、柳が幸村の妹を可愛がっているだろうことは一目瞭然だ。アドレス交換するくらいだから仲が良いだろうと簡単に想像がつく。それにしても小学3年生の女の子とメールって。
「柳先輩って3行以上のメール打てんの?」
メールを送信し終わった柳が携帯をポケットに入れた。
「小3の女の子だったら絵文字顔文字いっぱいでしょ」
「ああそうだな。いつも画面がにぎやかだな」
「同じテンションはムリでもちょっとは相手に合わせないと。柳先輩のメールって素っ気ないし」
「ちゃんと合わせてるぞ」
絵文字も顔文字も駆使しているらしい。
それだけではなく、幸村の妹が送ってくるメールと同じ分量ほどのメールをちゃんと返しているのだと柳が言うので、切原はちょっとそれマジっすか、と拗ねた。
「俺にはいっつも3行くらいしか返してこないのに!」
しかも顔文字も絵文字もない。いたって事務的な返信だ。
「赤也は3行でいいだろう」
「なんで!」
「3行以上必要なら電話する」
「でも」
「電話でいいじゃないか」
「……そりゃ、メールより声聞けた方がいいっすけど」
「だろう?」
「でも……!」
でもせめて5行くらい返してほしいと思うのはわがままだろうか。



---END


蓮二さんはメールより赤也の声が聞きたいんだよーという話で
でもでも赤也は事務的メール以外のメールがほしい。せめて5行…!という話でした。
幸村の妹は捏造です。
年が5つ以上離れてて幸村似で蓮二さん大好きで普通なら怖がりそうな真田にも懐いてるようなそんな幸村のミニチュアな妹。
だったらいいなーという妄想です。



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